資産台帳整備の必要性と留意点

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台帳整備の必要性

公会計の対応に当たっては、以下の理由から資産台帳の整備が不可欠です。

総務省方式改訂モデルにおける資産台帳の段階的整備のイメージ
(新地方公会計制度実務研究会報告書より)

台帳整備作業の流れ

台帳整備は、全庁的な取り組みになることから、事前の検討が必要となります。台帳整備の作業は大きく以下の4つの段階に区分できます。
以下では、台帳整備の流れと留意点を紹介します。

台帳整備作業の流れ

STEP1.ワーキンググループ(WG)の設置・運営

台帳整備に当たっては、資産が複数部署にまたがること、各部署に相応の作業負担を強いること、各部署で調査・管理を進めている情報について整理する必要があることから、関連部署で組織される庁内ワーキンググループ(WG)の設置が重要です。 まず、台帳整備のスタートに当たっては、このWG立ち上げに向けて以下の検討が必要です。

  • 現在の台帳整備状況の確認
    資産をどの部署でどのように管理しているのか、どのような項目を有しているのかといった現状の管理状況を確認します。
  • 参加部署・者の検討
    どの部署がWGへ参加するのか検討します。

STEP2.方針策定

WG設置後、WGにおいて台帳整備の方針を策定します。

  • 目的と活用方法の検討
    台帳整備の目的を公会計だけに限定するのか、その他現物管理や有効活用等も検討するのか、作業量とのバランスも考慮して、検討を行います。
  • 台帳整備計画の策定
    どの程度の調査をどの程度の期間で行うか検討します。台帳整備計画は、初年度の財務書類の公表までに整備しておきたい事項です。
  • 財務書類の公表に向けた検討
    初年度の財務書類の公表に向けて公表までに以下の検討を行います。
    A.売却可能資産の選定基準・評価基準の策定
    B.売却可能資産の選定、評価
    C.台帳整備計画の策定
  • 台帳整備に係る庁内フローの検討
    どの部署がどのような流れで各部署に調査を依頼し、調査結果を集計するのか、各部署でどこまで負担するか等の検討を行います。
  • 調査・計上・評価方針策定
    どこまでの資産について、どこまで調査を行うのか、その場合の評価はどのような方法が考えられるのか等、基礎的な方針の策定を行います。
  • 各部署で管理している情報の整理
    例えば、学校の適正配置に関するデータや、耐震診断等の建物診断結果、土壌汚染調査等、各部署で既に行っている調査結果や利用状況等のデータ等、有用な情報の確認を行います。
  • 台帳項目の詳細検討
    台帳整備に向けて有用と考えられる項目を抽出し、当該データを取得するための費用対効果を踏まえて台帳項目の詳細検討を行います。

 

STEP3.実施準備

STEP2.でとりまとめられた方針に基づき、調査に向けた準備を行います。

  • 台帳項目の確定
    これまでの検討に基づき台帳項目を確定します。
  • 調査・計上・評価マニュアルの整備
    台帳整備に当たって、各部署でどのように調査を行うのか(現地確認や照合の要否)、どの資産を台帳に計上するのか、どのように評価を行うのか、等の各種マニュアルを作成します。
  • 調査ワークシートの整備
    台帳整備に当たって、各部署で調査するためのワークシート、とりまとめ部署で集計等を行うためのワークシートを作成します。

STEP4.実施・展開

実際に調査を進めます。

  • 調査指示(説明会の開催)
    各部署において、調査依頼を行うに当たって、調査の趣旨、調査方法等に係る説明会を行います。
  • 質疑応答
    各部署で調査に当たっての不明点や疑問点等の質問に対応します。
  • 調査段階での課題への対応
    各調査段階で判明した課題への対応を検討します。
  • 調査結果の集計
    各部署で調査した結果を集計し、チェック、分析、集計等を行います。
  • 検討結果を踏まえた対応方法の検討
    4.の結果、判明したエラーや問題点との課題についてどのように対応するか検討を行います。
  • 課題等を踏まえた計画、各種基準の改変
    4.5.の検討による課題を集約し、計画やマニュアル等への反映を行います。

台帳整備の留意点

  • 現状の管理状況の確認が重要
    ・どこの部署が資産を管理しているのか
    ・どのように資産を管理しているのか(紙か電子ファイルか、項目は何か)
    ・正確性はどうか(定期的に更新されているかどうか)

    その後の調査量に大きな影響があります。
  • 現実的な計画の策定
    ・全庁的な取り組みになりますので、とりまとめ部署だけでなく、全庁的な体制(予算、マンパワー等)を考慮して現実的な期間と調査方法に基づく計画策定が重要です。
  • 目的は公会計だけでよいか
    ・台帳整備の目的を公会計に限定してしまうのは、もったいないというご意見をよく聞きます。台帳整備の目的を公会計に限定するのか、少し調査の幅を広げるのか、といった目的の検討が重要です。
  • 次年度以降の管理はどの部署で行うのか
    ・台帳整備は、1回やって終わりではありません。整備以降毎年度異動等の管理を継続していく必要があります。次年度以降、どの部署のどのシステムを正式なデータとするのか等、慎重な検討が必要です。
  • 特に管理の難しい資産の管理方法はどうするか
    ・公有財産の中には、管理の難しい資産が少なくありません。道路底地が代表的な例としてあげられますが、このような管理の難しい資産の管理をどのように行うべきか検討が必要です。

台帳整備の例(土地)

台帳整備の例(土地)

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