日本不動産研究所[編]
企業で会計を担当する方々の不動産評価に関する理解を深めていただくとともに実務を助けることを目的に、前著を平成18年3月に出版してから約5年が経過しました。
その間、わが国の会計基準は、国際的なコンバージェンスの流れから販売用不動産、賃貸等不動産、資産除去債務など会計上不動産の時価評価が必要な局面が非常に増え、さらにはIFRS(イファース:国際財務報告基準)のアドプションが決定的となりました。
一方で、不動産鑑定評価も、平成21年12月に国土交通省が「財務諸表のための価格調査の実施に関する基本的考え方」を公表するなど、会計上の要請に伴う不動産鑑定評価の態勢構築を進めています。
本書は、前著の目的を維持しつつ、このような情況の変化に合わせて内容を見直し、新たに加わった会計基準などを盛り込んで、会計実務を行う際の不動産評価の方法、考え方を、会計基準等との関連を中心に詳細に解説しています。
IFRSは公正価値の測定を重視する会計基準であり、企業の資産のうち高いウェイトを占める不動産の評価の重要性は今後ますます高まってくると言えます。
本書を通じて不動産の評価に関する理解がより一層深まるとともに、皆様の会計実務のお役に立てれば幸甚です。
【本書の主な内容】
・減損会計
・資産除去債務
・賃貸等不動産
・販売用不動産等の低価法
・企業組織再編(合併・買収、現物出資)
・担保評価
・民事再生・企業再生
・流動化・証券化