不動産投資家調査は、日本の不動産投資市場における主要なプレイヤーに対するアンケート調査であり、期待利回りを中心として投資スタンスや今後の賃料見通しなどに関する回答を集計したものです。
今回調査において、不動産投資家の今後1年間の投資に対するスタンスは、「新規投資を積極的に行う」が89％（前回比＋3％）で、リーマンショック後では最も高くなっています。一方、「当面、新規投資を控える」は8％（前回比－5％）となり、不動産投資家の新規投資意欲はリーマンショック前の水準に近づきつつあります。
Ａクラスビルについては、丸の内、大手町地区で期待利回りは4.5％（前回比0.0％）となり、2009年10月以来の横ばいが続いていますが、西新宿地区で5.2％（前回比-0.1％）となるなど、期待利回りが低下し始めた都市・エリアも出て来ています。
賃貸住宅については、ワンルームマンションの期待利回りで城南地区が5.5％（前回比-0.1％）となり、リーマンショック後の2009年からみると0.5ポイントの低下となっています。また、大阪、名古屋のほか主要な政令指定都市の多くでも利回りの低下が続いています。
商業店舗について、東京銀座地区の都心型高級専門店の期待利回りは4.6％（前回比0.0％）と横ばいとなっていますが、郊外型ＳＣについては6.5％（前回比-0.1％）と2011年10月からの利回り低下が続いています。