固定資産評価用語辞典

サービス

ブログ > サービス > 固定資産税評価支援 > 固定資産評価用語辞典

知りたい用語名をクリックすると解説が表示されます。

画地計算法 [かくちけいさんほう]

市街地宅地評価法を適用している地区の画地(又は筆)の評点(価格)は、画地条件による土地価格の影響の程度を下記の附表に掲げる補正率に基づいて加減して評定する。さらに、宅地の状況に応じ、必要があるときは「画地計算法」の附表等について所要の補正をして、これを適用することができるとしている。
附表1    奥行価格補正率表
附表2    側方路線影響加算率表
附表3    二方路線影響加算率表
附表4    不整形地補正率表
附表5    間口狭小補正率表
附表6    奥行長大補正率表
附表7    がけ地補正率表
附表8    奥行価格補正率表(経過措置関係)
附表9    通路開設補正率表

画地の認定 [かくちのにんてい]

各筆の宅地の評点数は、一画地の宅地ごとに画地計算法を適用して求めるものとする。この場合において、一画地は、原則として、土地課税台帳又は土地補充課税台帳に登録された一筆の宅地によるものとする。ただし、一筆の宅地又は隣接する二筆以上の宅地について、その形状、利用状況等からみて、これを一体となしていると認められる部分に区分し、又はこれらを合わせる必要がある場合においては、その一体をなしている部分の宅地ごとに一画地とする。
なお、画地の地形及び実際の利用状況から見て一体をなしている認められる宅地について評価の均衡上必要があるときは、筆界の如何にかかわらずその一体をなすと認められる範囲をもって一画地とすることができる。

家内工業地区 [かないこうぎょうちく]

市街地宅地評価法で区分される用途地区の一つ。主として家内工業者の居住する地区をいい、おおむね都市計画法で規定する準工業地域、第一種住居地域、第二種住居地域または準住居地域内で、主として家内工業を営む建物の敷地が300m2程度までの工場が集中している地区をいう。

観光地区 [かんこうちく]

観光地区は、一般の商業地区と異なり、主に名所・史跡、温泉街等の観光施設を中心に形成される、商店街(土産物店等)・旅館街等である。
固定資産評価基準では、第2章第3節において温泉街地区、門前仲見世地区、名勝地区、海水浴場地区を例示している。

基準宅地 [きじゅんたくち]

指定市の長は、市街地宅地評価法を適用して各筆の宅地の評点数を付設している場合にあっては最高の路線価を付設した街路に沿接する標準宅地を、「その他の宅地評価法」のみを適用して各筆の宅地の評点数を付設している場合にあっては、単位地積当たりの適正な時価が最高である標準宅地を、基準宅地として選定するものとする。

基準年度 [きじゅんねんど]

基準年度とは、地方税法第341条に定められており、「昭和31年度及び昭和33年度並びに昭和33年度から起算して3年度又は3の倍数の年度を経過したごとの年度をいう」。平成への改元以降は、平成元年度及び3の倍数の年度(平成3年度、平成6年度、・・・平成18年度・・・)が該当する。
土地及び家屋の価格については、地方税法第349条により、基準年度に評価替えを行い、原則として、土地の地目の変換や家屋の改築又は損壊等などの特別の事情がない限り、3年間(次の基準年度まで)据え置かれる。ただし、土地(宅地)については、平成9年度より、地価下落地域における土地の評価額の修正措置がとられている。
なお、償却資産の価格については、毎年度評価替えが行われる。

減免 [げんめん]

減免とは、市町村が法令又は条例の定めるところによって課税権を行使したものについて、天災その他特別の事情により、市町村の条例の定めるところによって、その税額の全部又は一部を免除することをいう。
減免は、徴収猶予、納期限の延長等によっても到底納税が困難であると認められるような担税力の薄弱な者等に対する救済措置として設けられている。
地方税法では次のとおり定められている。
(固定資産税の減免)
第三百六十七条  市町村長は、天災その他特別の事情がある場合において固定資産税の減免を必要とすると認める者、貧困に因り生活のため公私の扶助を受ける者その他特別の事情がある者に限り、当該市町村の条例の定めるところにより、固定資産税を減免することができる。
減免、非課税、課税免除の違いについては以下のとおり。
減免は、法律及び条例の定めるところによって課税権を行使した後、納税者の申請によって、その税額の全部又は一部を免除するもの。非課税は、地方団体の課税が法律上禁止され、当初から課税権を行使することができないとされているもの。課税免除は、地方団体の課税が法律上禁止されておらず、また、本来課税の対象となるものであるが、公益上等の事由により、地方団体自らが課税権を行使しないもの。
減免と類似の措置として、市町村の工場誘致条例になどにおいて、工場の設置後3年間、あるいは5年間、固定資産税を3割軽減するとか、5割軽減するとか、あるいは全免するとかの例がみられる。この軽減措置は、納税者の担税能力によって行う減免の措置とは異なり、市町村が公益上その他の事由により行う課税免除又は不均一課税の措置といわれるものであり、その趣旨での条例の規定または議会の議決を必要とする。

高級住宅地区 [こうきゅうじゅうたくちく]

敷地が広大で、かつ、平均的にみて、一般住宅よりも多額の建築費を要する住宅の宅地が連続集中している地区をいう。対外的にはステイタスシンボル(威信財)としての機能を持つ。しかし、近年、かっての様相を保持している地区は少なくなり、マンション等の高層化若しくは例えばブディック系の店舗や個人事務所が混在する地区に変貌している地区もある。

工業地区 [こうぎょうちく]

主として工業用宅地が連続している地区
固定資産評価基準では、第2章第3節において、工場敷地の規模、工場の種類等に応じて、工業地区を大工場地区、中小工場地区、家内工業地区に細区分される。

高度商業地区(I)  [こうどしょうぎょうちく(いち)]

都市内の容積率が高い地区(主として都市計画法に定める商業地域内で概ね容積率700%以上の地域)にあって、銀行、商社等の高層(主として8階建以上)の大型のオフィスビル、店舗が街区を形成し、かつ敷地規模が大きい地区をいう。

高度商業地区(II)  [こうどしょうぎょうちく(に)]

大都市にあっては都心又は副都心、地方都市にあっては都心地域、小都市にあっては中心地域等容積率の高い地区(都市計画法に定める商業地域内で概ね容積率600%以上の地域)にあって、中高層(主として6階建以上)の百貨店、専門店舗、金融機関等が連たんする高度小売り商業地区、あるいは中高層の事務所が連たんする高度業務地区をいう。

雑種地 [ざっしゅち]

雑種地とは、田、畑、宅地、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野以外の土地をいう。したがって、雑種地に包含される土地は、野球場、運動場、変電所敷地等のようにその現況が比較的宅地に類似するものから、不毛地、砂地、土取場跡等のように原野的なものに至るまで多岐にわたる。
雑種地はその利用状況に応じて、固定資産評価基準第1章第10節において、次の分類によりその評価方法が規定されている。
ゴルフ場等の用に供する土地
ゴルフ場、遊園地、運動場、野球場、競馬場及びその他これらに類似する施設の用に供する土地
鉄軌道用地
鉄軌道の用に供する土地
その他の雑種地
鉄塔敷地、水路敷地及び稲干場、塚地、芝草地、不毛地、砂地、荒ぶ地、土取場跡、へい獣捨場等上記(1)、(2)以外の土地
 
市街化区域の雑種地は、特段の支障がない限り宅地としての利用が可能な土地であることが通例であるが、市街化調整区域の雑種地は宅地としての利用ができない土地であることが多いことから評価に当たっては留意すべきである。

市街地宅地評価法 [しがいちひょうかひょうかほう]

街路ごとに当該街路に沿接する標準的な宅地の一平方メートル当たりの価格を表す路線価を付設し、この路線価に基づいて所定の「画地計算法」を適用し、各筆の評点数を求める方法である。市街地宅地評価法は作業上、(1)路線価の付設、(2)各画地の画地計算の2段階に分けられる。市街地宅地評価法は、比較的厳密な計算を行うことが必要と認められる、市街地的な形態を形成する地域にあって適用することが望ましいとされる。

指定市 [していし]

「道府県庁所在の市及び東京都特別区」が固定資産評価基準では「指定市」といわれている。
提示平均価額は、各市町村の田、畑、宅地及び山林について、地目ごとの単位当たり平均価額として、次のとおり取り扱われている。
道府県庁所在の市及び東京都特別区にあっては、総務大臣が算定し、都道府県知事及び市町村に通知する。
指定市町村以外の市町村にあっては、指定市町村の提示平均価額を参考として都道府県知事が算定し、市町村長に通知する。

住宅地区 [じゅうたくちく]

主として住宅用宅地が連続している地区
固定資産評価基準では、第2章第3節において、住宅の連たん度、敷地の規模等・用途の混在等に応じて、住宅地区を高級住宅地区、普通住宅地区、併用住宅地区に細区分している。

主要な街路 [しゅようながいろ]

主要な街路は、区分した状況類似地域ごろに、次の条件に該当する街路を1ヶ所選定する。標準宅地は、主要な街路に沿接する宅地のうち奥行、間口、形状等からみて標準的と認められる画地である。
当該状況類似地域内において、価格事情および街路の状況等が標準的で宅地評価の指標となる街路。
地価公示法に基づく標準地および国土利用計画法に基づく都道府県基準地の所在する街路。

商業地区 [しょうぎょうちく]

商業店舗の連続する地区である。
固定資産評価基準では、第2章第3節において、店舗の規模、連たん度、収益性等に応じて、商業地区を繁華街、高度商業地区(I、II)、普通商業地区に細区分している。

据置制度 [すえおきせいど]

土地及び家屋の価格については、地方税法第349条により、基準年度に評価替えを行い、原則として、土地の地目の変換や家屋の改築又は損壊等などの特別の事情がない限り、3年間(次の基準年度まで)据え置かれる。ただし、土地(宅地)については、平成9年度より、地価下落地域における土地の評価額の修正措置がとられている。
なお、償却資産の価格については、毎年度評価替えが行われる。

正常価格 [せいじょうかかく]

正常価格とは、鑑定評価により求める価格の種類のひとつで、「市場性を有する不動産について、現実の社会経済情勢の下で合理的と考えられる条件を満たす市場で形成されるであろう市場価値を表示する適正な価格をいう(不動産鑑定評価基準)」。

その他の宅地評価法 [そのたのたくちひょうかほう]

当該市町村内の宅地の沿接する道路の状況、公共施設の接近の状況、家屋の粗密度その他宅地の利用状況がおおむね類似していると思われる地区を区分し、これらの地区ごとに選定した標準的な宅地の評点数に基づいて、所定の「宅地の比準表」を適用し、各筆の評点数を求める方法をいう。その他の宅地評価法は、主として市街地的形態を形成するに至らない地域にあって適用される。

その他の比準割合 [そのたのひじゅんわりあい]
その他の比準割合は、その他の宅地評価法における宅地の比準割合を構成する要素であり、固定資産評価基準別表第4附表1(経過措置たる附表2でも同内容)に「比準宅地又は標準宅地が角地、二方路線地等である場合、その沿接する道路の状況が相違する場合等で必要があるときは、その相違を考慮し、実情に応じ適宜比準割合を求めるものとする。」と定められている。
大規模工場用地 [だいきぼこうじょうようち]

大規模工場用地とは、大工場地区に所在する工場用地のうち大規模な工場用地として利用される土地(おおむね20万平方メートル以上のものに限る)をいう。
大規模工場用地の評価は、用途地区、「固定資産評価基準」第3節ニ(一)2(2)にいう地域等の区分を適切に行い、規模による価格の格差を反映させる方法によるものとする。ただし、規模の異なる大規模工場用地が連たんする場合等、さらに価格の格差を反映させる必要がある場合には、「大規模工場用地規模格差補正率表」(別表第8)によって求めた補正率によって、標準宅地の価格の補正を行い評価額を求める方法によるものとする。この場合において、市町村長は、大規模工場用地の状況に応じ、必要があるときは、「大規模工場用地規模格差補正率表」について、所要の補正をして、これを適用するものとする。

大規模工場用地規模格差補正率表 [だいきぼこうじょうようちきぼかくさほせいりつひょう]

大工場地区に所在する工場用地のうち大規模な工場用地として利用される土地(おおむね20万平方メートル以上のものに限る)の評価は、用途地区、「固定資産評価基準」第3節ニ(一)2(2)にいう地域等の区分を適切に行い、規模による価格の格差を反映させる方法によるものとする。ただし、規模の異なる大規模工場用地が連たんする場合等、さらに価格の格差を反映させる必要がある場合には、「大規模工場用地規模格差補正率表」(別表第8)によって求めた補正率によって、標準宅地の価格の補正を行い評価額を求める方法によるものとする。この場合において、市町村長は、大規模工場用地の状況に応じ、必要があるときは、「大規模工場用地規模格差補正率表」について、所要の補正をして、これを適用するものとする。
これまで、具体的な規模格差補正率については、20万平方メートルの工場用地を標準地とした場合の標準的格差率が技術的援助の一環として、内かんで示されていたが、平成15年度評価替えにあたり、評価の均衡化・適正化を図る観点から、規模の上限を100万平方メートルから200万平方メートルへと拡大し、その補正率を追加した上で、規模格差補正率を新たに固定資産評価基準に規定することとしたものである。

大工場地区 [だいこうじょうちく]

主として都市計画法で定める準工業地域、工業地域、工業専用地域内で敷地規模が9,000m2を超える工場、倉庫、流通センター、研究開発施設等が集中(3画地以上)している地区、あるいは単独で3ha以上の敷地規模のある画地によって形成される地区。工業団地、流通業務団地等においては、1画地の平均規模が9,000m2以上の団地は大工場に該当する。

台帳課税主義 [だいちょうかぜいしゅぎ]

固定資産税は、原則として固定資産の所有者に課するものであるが、その所有者とは、土地については登記簿又は土地補充課税台帳に、家屋については登記簿又は家屋補充課税台帳に、それぞれ所有者として登記又は登録されている者をいい、償却資産については償却資産課税台帳に所有者として登録されているものをいうものとされている。
固定資産税課税台帳には、納税義務者である所有者のほか、その課税標準である価格等についても登録されており、この固定資産課税台帳に登録されたところによって課税される。

宅地の比準割合 [たくちのひじゅんわりあい]

宅地の比準割合は、その他の宅地評価法において、標準宅地の単位地積当たり評点数に乗じて各筆の宅地の評点数を付設するための数値であり、固定資産評価基準別表第4「宅地の比準表」によって、奥行による比準割合×形状等による比準割合×その他の比準割合、の算式で求められる。

宅地の評価 [たくちのひょうか]

「宅地」とは、建物の敷地及びその維持若しくは効用を果たすために必要な土地をいうものである(不動産登記事務取扱手続準則第117条ハ)。
宅地の評価は、評価の拠点としての標準宅地の評点数(又は路線価)に基づき各筆の宅地について宅地の価格構成要素からみて標準宅地との較差を評点数によって求め、これに、一点単価を乗じて価格を求めるという方法によることと定められている。

田の比準表 [たのひじゅんひょう]

農地の生産力に影響を及ぼす度合いの強い要因のうち、同一状況類似地区内において生産力条件の相違を示す要因について、各筆の田の要因を比較して評点数を付設するための比準割合を求めるための要因格差率表をいう。  要因格差の項目として固定資産評価基準第2章第2節では、状況類似地区内における標準田に対して各筆の田に特有なものとして
日照の状況
田面の乾湿
面積
耕うんの難易
災害
を掲げている。
比準割合の算定方法は以下のとおり。
(1.00+日照の状況+田面の乾湿)×(1.00+面積+耕うんの難易)×災害=比準割合

地価公示価格 [ちかこうじかかく]

地価公示価格とは、地価公示法に基づき国土交通省の土地鑑定委員会が標準地を選び、毎年1月1日現在の宅地標準地について国土交通省が公表する正常価格のことで、民間取引の指標とされ、公共収用の基準となるものである。
固定資産評価基準では、その第12節経過措置において、宅地の評価において標準宅地の適正な時価を求める場合には、当分の間、基準年度の初日の属する年の前年の1月1日の地価公示法による地価公示価格及び不動産鑑定士又は不動産鑑定士補による鑑定評価から求められた価格等を活用することとし、これらの価格の7割を目途として評定するとされている。

地上権等が設定されている土地の評価 [ちじょうけんとうがせっていされているとちのひょうか]

地上権、借地権等が設定されている土地については、これらの権利が設定されていない土地として評価するものとする。(固定資産評価基準第1章第1節三)
土地の所有者に代表して課税する仕組みを採用していることに基づき、権利が設定されていない土地として評価を行うことから「更地主義」という。

地積の認定 [ちせきのにんてい]

原則は、土地登記簿に記載されている土地については登記地積で、登記されていない土地については、現況の地積となる。
例外として、登記地積が現況地積よりも大きい場合は現況地積とし、現況地積が登記地積より大きく、かつ登記地積によることが著しく不適当な場合は現況地積によることとしている。

地目の認定 [ちもくのにんてい]

地目とは、土地を利用面から分類した名称である。
土地に地目を付する理由は、土地の現況及び利用状況など土地の質的なものを表示するためであり、沿革的には、地籍上及び課税技術上の必要によるものである。
固定資産評価基準においては土地の地目を、田、畑、宅地、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、雑種地の9地目に区分している(評価基準第1章第1節一)。原則として、現況調査による。
なお、土地登記簿上の地目は以下のとおりである。
田、畑、宅地、塩田、鉱泉地、池沼、山林、牧場、原野、墓地、境内地、運河用地、水道用地、用悪水路、ため池、堤、井溝、保安林、公衆用道路、公園、雑種地
このほか不動産登記事務取扱手続準則第118条により鉄道用地、学校用地についてはその旨表示する。

中小工場地区 [ちゅうしょうこうじょうちく]

市街地宅地評価法で区分される用途地区の一つ。主として都市計画法で定める準工業地域、工業地域、工業専用地域内で敷地規模が9,000m2程度までの工場、倉庫、流通センター、研究開発施設等が集中している地区をいう。

適正な時価 [てきせいなじか]

地方税法349条1項は,土地に対して課する基準年度の固定資産税の課税標準を、当該土地の基準年度に係る賦課期日における価格で土地課税台帳又は土地補充課税台帳に登録されたものとすると定め、同項にいう価格について、法341条5号は、適正な時価をいうと規定する。
最高裁判例(H15.6.26 第一小法廷判決 平成10年(行ヒ)第41号)では次のとおり示されている。
「土地に対する固定資産税は,土地の資産価値に着目し,その所有という事実に担税力を認めて課する一種の財産税であって,個々の土地の収益性の有無にかかわらず,その所有者に対して課するものであるから,上記の適正な時価とは,正常な条件の下に成立する当該土地の取引価格,すなわち,客観的な交換価値をいうと解される。」

土地の評価 [とちのひょうか]

土地の評価は、固定資産評価基準(注1)に基づき各地目ごとに行う。
固定資産評価基準における地目別の評価方法の分類は以下のとおりである。

評価方法

評価基準における土地の地目

ア 標準地比準方式

田、畑、宅地、山林

イ 路線価方式

宅地

ウ 売買実例地比準方式

池沼、牧場、原野、雑種地

エ 近傍地比準方式

田、畑、宅地、池沼、山林、牧場、原野、雑種地

オ 特殊な方式

鉱泉地、雑種地

畑の比準表 [はたけのひじゅんひょう]

農地の生産力に影響を及ぼす度合いの強い要因のうち、同一状況類似地区内において生産力条件の相違を示す要因について、各筆の畑の要因を比較して評点数を付設するための比準割合を求めるための要因格差率表をいう。
要因格差の項目として固定資産評価基準第2章第2節では、状況類似地区内における標準田に対して各筆の田に特有なものとして

日照の状況

農地の傾斜
保水・排水の良否
面積
耕うんの難易
災害を掲げている。
比準割合の算定方法は以下のとおり。

(1.00+

日照の
状況

田面の
乾湿

保水・排水
の良否

)×(1.00+面積+

耕うんの
難易

)×災害=比準割合

 

繁華街 [はんかがい]

繁華街とは、都市及びこれに準ずる市街地的形態を有する町村において、各種小売店舗が連たんする著名な商業地或いは飲食店舗、レジャー施設等が多い歓楽街など人通りの多い繁華性の高い中心的な商業地区にあるが、高度商業地区(I、II)と異なり比較的狭い幅員の街路に中層以下の平均的に小さい規模の建物が連たんしている地区をいう。

標準宅地 [ひょうじゅんたくち]

標準宅地は、状況類似地域(地区)ごとに、道路に沿接する宅地のうち、奥行、間口、形状等からみて、標準的なものと認められるものを選定するものとする。
平成16年6月8日最高裁判例「固定資産評価審査棄却決定取消請求控訴事件」においては、東京都港区赤坂に標準宅地として選定した画地が、地価調査の基準地であるが、画地条件において角地であったことが争点のひとつとなった。この点について、裁判所は、東京都が評価要領及び資産税部長通達において、地価公示地点(公示地)又は地価調査地点(基準地)が存する場合は、画地条件、利用用途及びその他の留意事項についての所要の条件を大きく逸脱していない限り当該地を標準宅地として選定する余地を残していることから、角地となる画地を標準宅地とすることを否定するものではないとし、重要な点は、鑑定評価において角地であることを十分に精査して評価していることである、としている。

標準的画地 [ひょうじゅんてきかくち]

土地は、規模・形状・道路との接面関係等々においてそれぞれの個別的である。不動産鑑定評価に当たって、とくに取引事例比較法等の適用において、個別性を有する対象不動産と取引事例等とを直接的に比較することが困難であることから、近隣地域における規模・形状等が標準的と認められる画地を設定し、標準的な画地に対しての格差を求めることが分かりやすい。こうした規模・形状等が標準的と認められる画地を標準的画地という。

普通住宅地区 [ふつうじゅうたくちく]

主として第1種低層住居専用地域、第2種低層住居専用地域、第1種中高層住居専用地域、第2種中高層住居専用地域、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、及び準工業地域内にあって、主として居住用家屋が連続している地区をいう。
旧市街の街路条件が劣り小規模の画地が密集した住宅地域から郊外型の区画整然とした住宅団地まで、居住環境の程度、画地規模等に比較的差異が大きい。

普通商業地区 [ふつうしょうぎょうちく]

都市計画法で定める商業地域(おおむね容積率600%未満)、近隣商業地域内、あるいは、第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、準工業地域内の幹線道路(国道沿い)に中低層(主として5階建以下)の店舗、事務所等が連たんする商業地区で、高度商業地区(I、II)、繁華街と比較して資本投下量が少ない地区をいう。

不動産鑑定評価 [ふどうさんかんていひょうか]

不動産鑑定評価とは、不動産の鑑定評価に関する法律によれば、「土地若しくは建物又はこれらに関する所有権以外の権利の経済価値を判定し、その結果を価額に表示する行為」と規定され、また同法により「他人の求めに応じて報酬を得て、不動産の鑑定評価を業として行うこと」が不動産鑑定業と定義され、不動産鑑定士(補)以外の者が不動産鑑定評価を行うことは禁止されている。

併用住宅地区 [へいようじゅうたくちく]
商業地区の周辺部、都市計画法で定める近隣商業地域若しくは第1種住居地域、第2種住居地域、準住居地域、及び準工業地域内の小規模の店舗、事務所(低層利用の建物が多い)が多い地区をいう。幹線道路(国県道等)沿いの沿道サービス施設地が多く集まる地区も併用住宅地区となっていることも多いが、沿道サービス地域の画地規模は画地計算法における併用住宅地区の補正のない画地とは規模が異なることが多い。
みなす所有者 [みなすしょゆうしゃ]

固定資産税の納税義務者は、原則として固定資産の所有者であるが、例外として以下の事態が生じた場合には、所有者課税が不能或いは不合理となるため、使用者等を所有者とみなして納税義務者とすることができる。
災害等により所有者の所在が不明の場合(地方税法第343条第4項)
国が買収し、又は収納した農地等に係る場合(地方税法第343条第5項)
土地区画整理事業の施行に係る仮換地等の場合(地方税法第343条第6項)
公有水面の埋立地等の場合(地方税法第343条第7項)
信託に係る償却資産の場合(地方税法第343条第8項)
家屋の所有者以外の者が取り付ける家屋の附帯設備の場合
(地方税法第343条第9項)

無道路地 [むどうろち]

無道路地とは、街路(路線)に全く接しない画地である。
無道路地の評点算出法は、固定資産評価基準別表第3に「原則として、当該無道路地を利用する場合において、その利用上最も合理的であると認められる路線の路線価に奥行価格補正率表(附表1又は奥行価格補正率表の経過措置関係を適用している地域にあっては附表8)によって求めた補正率、通路開設補正率表(附表9)によって求めた補正率及びその無道路地の近傍の宅地との均衡を考慮して定める無道路地補正率(下限0.60)を乗じて1平方メートル当たりの評点数を求め、これに当該無道路地の地積を乗じてその評点数を求めるものとする。」と定められている。
なお、通常、無道路地は建物を建築することが出来ない土地である。したがって、無道路地補正率は、現に建物敷地として利用している土地に係る補正率と解すると考えられることから、現に建物がなく、今後も建物の建設が許可されない土地について無道路地補正率の下限値「0.60」の適用は慎重に行うべきと思われる。

用途地区 [ようとちく]

宅地の価格に影響を及ぼす諸要素のうち地域的にみて類似性の強い要素に従った区分であり、具体的には、宅地の利用状況が現実の利用状況において類似している地区のことである。
固定資産評価基準において例示されている用途地区は以下の通りである。
商業地区(繁華街・高度商業地区(I  II)・普通商業地区)
住宅地区(高級住宅地区・普通住宅地区・併用住宅地区)
工場地区(大工場地区・中小工場地区・家内工業地区)
観光地区
将来的には到達すべき目標として設定される都市計画上の用途地域とは異なり、鑑定評価において地域分析を行い近隣地域及び類似地域を判定する用途的地域とも異なる概念である。

連たん度 [れんたんど]

「連たん」とは家屋が連なっていることをいうが、必ずしもその基準は明確ではない。例えば、都市計画法における市街化調整区域内の開発行為規制に係る(旧)既存宅地確認制度での連たん要件としては、隣棟間隔50mを基準として運用する行政庁が多かった。
固定資産評価基準別表第4附表1に定められた「奥行による比準割合」では、状況類似地区の状況(家屋の連たん度)に応じて適用すべき比準表が分けられており、「商店が相当連たんしているとき」、「専用住宅が相当連たんしているとき」、「家屋の連たん度が低いとき」の3種がある。

このページの先頭へ戻る