No.27 北海道札幌市

空洞化を経て再び人口回帰
札幌に彩を添える工場群

一般財団法人日本不動産研究所 北海道支所
不動産鑑定士 遠藤 公正

 北海道がまだ蝦夷地と呼ばれていた幕末期、ロシアの南進政策に警戒を強めていた幕府は、現在の札幌市東区周辺を食料供給地として開拓することを決めました。二宮尊徳の門下生としても知られ、後に「開拓の祖」と称される大友亀太郎が1866年(慶応2)年、幕府から命を受け、現在の苗穂北部に幕府直営の模範農場「御手作場(おてさくば)」を設置。ここを開拓の拠点としました。