No.38 埼玉県川越市

駅周辺再開発も貢献
伝統生かし商店街再生

一般財団法人日本不動産研究所 関東支社
不動産鑑定士 鈴木 憲一

 時の鐘や蔵造りの街並みで知られている川越市は、埼玉県の南西部に位置する人口約35万人の城下町で「小江戸」の別名を持ち、年間665万人が訪れる観光都市である。 

 川越市が一躍、観光都市として脚光を浴びるようになったのは、平成元年に放映された大河ドラマ「春日局」で喜多院を巡る観光ブームに火がつき、観光客が年間240万人から340万人へと一挙に100万人が増加し、官民一体となって観光振興に取り組むようになってからのことである。