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米国カリフォルニア州は、ゼロエミッション車(ZEV)の販売比率を高める規制を発表したが、その内容は何?


 環境規制に先進的な米国カリフォルニア州は8月25日、州内で販売する新車乗用車を2035年までにゼロエミッション車(ZEV)とする規制を承認した。この規制では、乗用車の新車販売に占めるZEVの割合を2026年式モデルで35%、2030年式では68%と定めている。

 同規制でZEVに含まれる車は、プラグインハイブリッド車(PHEV)、バッテリー式電気自動車(BEV)、燃料電池車(FCV)に限定され、日本車メーカ-に優位性があるハイブリッド車(HV)は含まれていない。同様の規制が予定されている欧米市場では、自動車各社は、ZEVへのシフトを急ぐ必要がある。
 一方、電気は電線が長いと減衰するため、広範囲に送電網を張り巡らせ充電スタンドを設置するのが難しい。また、寒冷地では、バッテリーの性能が落ちる。そのため、中近東、中南米、アフリカなどの新興国地域や寒冷地では、当面内燃機関車が優位性を保ち、ZEVの普及には相当の時間がかかると考えられる。