2023/05/30 【公表資料】第164回 市街地価格指数(2023年3月末現在)を公表

 市街地価格指数は全国主要都市で選定された宅地の調査地点について、日本不動産研究所の不動産鑑定士等が価格調査を行い、指数化したものです。また、木造建築費の指数を表すため、木造建築費を調査し指数化しています。

第164回 「市街地価格指数」(2023年3月末現在)の調査結果

(変動率は全て2022年10月から2023年3月までの数値)


□ 全国の地価動向

・「全国」の地価動向は、全用途平均(商業地・住宅地・工業地の平均、以下同じ。)で前期比(2022年9月末比、以下同じ。)0.7%(前回0.4%)、前期に続き上昇となった。

・用途別にみると商業地は、行動制限や入国制限が緩和され、各地で人出の増加に伴い需要の回復がみられ、前期比0.5%(前回0.3%)と上昇が続き、上昇率も拡大した。

・住宅地は、立地条件や住環境が良好な物件に対する需要は底堅く、前期比0.6%(前回0.4%)と上昇が続き、上昇率も拡大した。

・工業地は、全国的に物流施設用地への需要は引き続き堅調で、前期比1.2%(前回0.8%)と上昇が続き、上昇率も拡大した。

□ 三大都市圏の地価動向(最高価格地)

・三大都市圏の最高価格地は、「東京圏」で前期比1.6%(前回1.2%)、「大阪圏」で前期比1.5%(前回1.0%)、「名古屋圏」で前期比1.1%(前回0.7%)となった。三大都市圏ともに上昇が続き、上昇率も拡大傾向が続いた。

□ 東京区部の地価動向

・商業地で前期比1.8%(前回1.1%)、住宅地で前期比1.8%(前回1.2%)、工業地で前期比2.4%(前回2.6%)となった。商業地、住宅地は上昇が続き、上昇率も拡大した。工業地は上昇が続いているが、上昇率は鈍化した。


 

「市街地価格指数」の概要

市街地価格指数は、市街地の宅地価格(商業地、住宅地、工業地、最高価格地)の推移を表すため、毎年3月末と9月末の年2回、当研究所の本社・支社・支所の不動産鑑定士等が全国主要198都市の約1,800地点の地価を鑑定評価の手法に基づき評価し指数化している。
1936年9月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が164回目。



 

 第162回 「全国木造建築費指数」(2023年3月末現在)の調査結果 

(変動率は全て2022年10月から2023年3月までの数値)


・全国の木造建築費指数は、2010年3月末を100として120.3となった。

・前期比は1.7%(前回2.9%)となり、2012年9月末調査から上昇が続いている。前年同期比(2022年3月末比)では4.6%の上昇となった。

・資材価格の上昇傾向は鈍化しているが、慢性的な人手不足による労務費の上昇が続く地域も多く、木造建築費は上昇が続いた。


 

「全国木造建築費指数」の概要

全国木造建築費指数は、木造建築費の推移を表すため、毎年3月末と9月末の年2 回、当研究所の不動産鑑定士等が那覇を除く都道府県庁所在46都市で木造建築費を調査し指数化している。
1938年3月末に旧日本勧業銀行が開始し、今回が162回目。



   ▶ 公表資料(PDF)のDLはこちら


   ▶「市街地価格指数」「全国木造建築費指数」の最新データはこちら



〔お問い合わせ先〕

一般財団法人 日本不動産研究所 研究部:佐藤、平井、梶野(TEL:03-3503-5335)

【WEBからのお問合せ】 https://reinet.or.jp/form/index.php?fm=contact

【転載のお申し込み】 https://www.reinet.or.jp/?page_id=193