2019年世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で、「自然関連財務情報開示タスクフォース」(TNFD: Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)が、気候関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Climate-related Financial Disclosures:TCFD)に続く枠組みとして着想された。民間企業や金融機関が、自然資本および生物多様性に関するリスクや機会を適切に評価し、開示するための枠組みを構築する国際的なイニシアチブとなっている。
2022年3月には、最初のβ版フレームワークが公表され、2023年9月リリース予定の最終版に向けて、順次改訂版が作成されている。民間企業が自然資本、生物多様性に関する開示を行う場合には、TNFDがベースになると考えられるが、2022年12月のCOP15においては、開示の義務化まではされなかった。TCFD同様、企業の開示義務を強化をすることが対策の推進力アップにつながると考えられる。